自作で始める自宅サウナの作り方|費用・注意点・設置アイデアまで徹底解説

電気ヒーターに置かれたサウナストーン
自宅サウナ

自宅で本格的なサウナを楽しみたいと考えたことはありませんか。

しかし、「自宅サウナの自作」と聞くと、どんな方法があるのか、費用や作業の手間、必要な道具などで不安を感じる方も多いでしょう。

この記事では、自作サウナのタイプや設置手順、必要な部材選びから、費用目安や安全に関わるポイントまで、わかりやすく解説します。

自宅のスペースや予算に合わせて、自作サウナを成功させるためのコツや失敗しないポイントもお伝えします。

あなただけの理想のサウナ空間を実現するために、ぜひ続きをご覧ください。

自宅サウナを自作する具体的な方法と手順

モダンなテラスに置かれた屋外サウナとベンチ

自宅サウナを自作することで、自分好みの空間やスタイルでサウナを楽しむことができます。

サウナの種類ごとに必要な工程や道具、設置場所の選び方を知っておくことで、より安全で快適なサウナライフを実現できます。

自作サウナの主要なタイプ

自宅用サウナの自作にはいくつかの主要なタイプがあります。

主に人気があるのは「屋外型サウナ小屋」、「屋内用サウナボックス」、「テントサウナ」の3タイプです。

  • サウナ小屋: 庭先やガレージなど屋外に建てる本格的な小屋タイプです。
  • サウナボックス: 室内の一角に設置するコンパクトな箱型サウナです。
  • テントサウナ: キャンプや庭で手軽に設置できるテント型のサウナです。

設置スペースや予算に合わせて、自分に合ったタイプを選ぶと良いでしょう。

サウナ小屋の製作工程

屋外にサウナ小屋を建てる場合は、基礎づくりからスタートします。

まず地面を平らにし、コンクリートやブロックでしっかりと基礎を作ります。

次に、木材でフレームを組み立て、壁や屋根を設置します。

断熱材をしっかり入れて、サウナ内部の熱を外に逃がさないよう工夫します。

床には耐熱性のある素材やタイルを使用すると安心です。

仕上げに、ベンチやサウナストーブ(薪ストーブや電気ストーブ)を設置します。

以下の表に主な製作工程をまとめました。

工程 ポイント
基礎作り 地盤をしっかりし、湿気対策も考慮
フレーム組立 柱や梁の固定を丁寧に
断熱材設置 高断熱材を使うと熱効率がアップ
屋根・壁パネル施工 防水・耐熱が重要
ベンチ・ストーブ設置 安全な距離や配置を守る

サウナボックスの設置手順

サウナボックスは室内の空いたスペースや脱衣所などに設置でき、作業も比較的シンプルです。

最初に設置場所の寸法をしっかり測定し、壁材や断熱材、扉を準備します。

木材やパネルを使いながらボックス型のフレームを組み立て、市販のサウナキットを利用すれば時短になります。

換気扇や小型ストーブを内蔵し、安全のために必ず耐熱素材を選択してください。

完成後は必ず試運転を行い、不具合や安全面をチェックします。

テントサウナの自作方法

テントサウナは手軽にサウナ体験を始めたい人におすすめです。

市販のテントを利用するか、自作で耐熱素材を使った簡易テントを作成します。

テントの中に専用のサウナストーブを設置し、周囲の安全性を確認してください。

ストーブ用の煙突をしっかり外に出せるように、煙突穴の加工も必須です。

組み立てに使う金具やロープ、ペグなども忘れずに用意しましょう。

  1. 耐熱テントを広げる
  2. サウナストーブを決めた位置に設置
  3. 煙突の位置と出口を調整
  4. 中のベンチや床シートをセット
  5. 安全確認して試運転

必要な道具と部材の選び方

自作サウナにはしっかりした道具と部材の選択が欠かせません。

木材はヒノキやスプルースなど、サウナ向けの耐熱木材が人気です。

ストーブは薪ストーブ型または電気ストーブ型から選びます。

断熱材はグラスウールやロックウール、防水性能のある材料がベターです。

換気用のファンやサウナ用温度計も揃えておきましょう。

必要な道具としてはノコギリ、インパクトドライバー、金槌、L字金具、断熱ウール、ステンレス釘などがあります。

安全対策のため、耐熱手袋や火傷防止のマットも忘れずに用意してください。

自宅スペースごとのおすすめ設置場所

広い庭があればサウナ小屋、マンションや室内の場合はサウナボックスやテントサウナがおすすめです。

屋外のサウナ小屋は景色や外気浴との相性が良く、アウトドア気分も味わえます。

室内では浴室や洗面所近く、ガレージなどが候補になりますが、換気や防水対策を優先してください。

バルコニーや屋上でテントサウナを楽しむ方も多いので、住宅環境や安全面を考慮しながら設置しましょう。

ご自身のライフスタイルや家族の意見も参考にベストな場所を選んで、自作サウナを満喫することがポイントです。

自宅サウナ自作でかかる費用の目安

木製ベンチの上に置かれたサウナハット

自宅でサウナを自作する場合、全体の費用は材料や設備、ランニングコストによって大きく異なります。

どのような規模で、どの程度の本格仕様にするかによっても必要な金額が変わってきます。

ここでは主に材料費、工具や機器の購入費、それから維持・運用コストについて目安を紹介します。

材料費の相場

サウナ室を組み立てるためには木材、断熱材、防水シートなどさまざまな材料が必要です。

特に木材は天井や壁、ベンチ部分など多くの部分に使用します。

主な材料費の内訳は下記のようになります。

材料 目安費用(1畳程度)
木材(ヒノキ・スプルースなど) 3~10万円
断熱材 5,000~2万円
防水シート 2,000~1万円
釘・ビス・接着剤など 2,000~5,000円

全体の材料費は広さや仕上げにこだわるほど上がりますが、基本的な構造の場合で5万円から15万円前後が目安です。

本格的な木材や国産素材を使うと20万円以上になることもあります。

工具や機器にかかるコスト

自作サウナを製作する際には道具や専用機器も必要です。

  • 電動ドライバーやのこぎりなどの基本工具
  • サウナストーブ(電気式・薪ストーブ)
  • 温度・湿度計
  • 換気扇や配線部材

工具類はすでに持っていれば追加費用はかかりませんが、揃える場合は1万円~3万円ほど見込んでおくと安心です。

サウナストーブは種類や出力によって価格が大きく変わります。

電気ストーブであれば3万円から10万円、薪ストーブの場合は5万円から15万円程度です。

その他、温度計や換気設備、ロウリュ用のバケツや柄杓などもあわせて1万円前後を目安として考えておきましょう。

維持・運用にかかる費用

サウナの運用にはランニングコストも必要です。

主な維持・運用費には以下のようなものがあります。

  1. 電気ストーブの場合の電気代(1回あたり数百円程度)
  2. 薪ストーブの場合の薪代(1回あたり500円~1,500円程度)
  3. 定期的な換気や清掃用具の費用
  4. パッキンや防水シートなどの消耗品の交換費用

月に数回の利用の場合、電気代やメンテナンスを含めて月2,000円から5,000円ほどを見込むとよいでしょう。

しっかりとメンテナンスを続けることで長く快適に利用できます。

自宅サウナ自作時に気をつけるべきポイント

清潔に整えられた白いマット付きのサウナ室内観

自宅サウナの自作には、家族や自分が安心・安全に過ごせる空間作りが大切です。

見た目や快適さだけでなく、法律面や安全対策など、きちんと準備を進めましょう。

基本的な工程ごとに注意したい点をまとめます。

工事や改築での法的チェック

自宅でサウナを作る場合、家の建物の構造や用途変更が必要になるケースもあります。

増築や改築、もしくは新たな設備の設置には、建築基準法や消防法、地域の条例などが関わることがあります。

これらの法令に違反すると、最悪の場合、使用停止や是正命令が出ることもあります。

  • 建築確認申請が必要か自治体で確認する
  • 設置場所が防火地域または準防火地域か調べる
  • 近隣への配慮や条例への適合性を確認する
  • 家庭用ヒーターなどの電気容量オーバーにも注意する

工事の規模によっては、専門家に事前相談することをおすすめします。

断熱・防水の基本

サウナ室は高温・多湿になるため、断熱と防水はとても重要です。

これが不十分だと、室温が上がりにくかったり、建物内部の結露やカビ、腐食の被害に繋がります。

施工ポイント 理由
壁・天井の断熱材 熱を外に逃がさず、電気代も抑えられる
防水シートや塗装 水蒸気が壁内部に入り込むのを防ぐ
適切な換気設備 湿気による建物劣化防止と快適性確保

素材や施工方法の選定は、サウナの長持ちにも関わってきます。

火災・事故防止対策

サウナは高温の熱源を取り扱うため、火災のリスクがあります。

さらに、熱中症や感電などの事故も懸念されるため、事故防止策は徹底しましょう。

火災・事故防止の主なポイントは以下の通りです。

  1. 可燃物をヒーター周辺に置かない
  2. ヒーターの配線・漏電対策をする
  3. 消火器・火災報知器を設置する
  4. 部屋の施錠や事故発生時の脱出経路を確保する
  5. 使用前に動作や故障の有無を点検する

また、小さなお子さんや高齢者がいる場合は、利用の際の見守りも忘れないようにしましょう。

自作サウナにおすすめのヒーター・ストーブ

屋外に設置された樽型サウナとチェア

自宅サウナを自作するとき、どんなヒーターやストーブを選ぶかは非常に重要なポイントです。

安全性や設置環境、メンテナンスのしやすさなど、用途や好みによって様々な選択肢があります。

ここでは代表的な3タイプの特徴を紹介します。

電気ストーブの特徴

電気ストーブは、自作サウナのヒーターとして最も手軽に導入できるタイプです。

電源を確保できる場所なら設置しやすく、工事も比較的簡単です。

温度管理がしやすく、スイッチ一つで操作できるため初心者にもおすすめです。

煙や排気が発生しないので、住宅地でも近隣を気にせず利用できます。

メリット デメリット
設置が簡単 電気代がかかる
お手入れが楽 本格的な熱量は得にくい

薪ストーブの特徴

薪ストーブは本格的なサウナの雰囲気が楽しめるヒーターです。

薪を使うことで、やさしい遠赤外線の熱と心地いい木の香りが広がります。

室内で焚く場合は、しっかりとした換気対策や煙突の設置が必要になります。

サウナの醍醐味を味わいたい方やアウトドア感を求める方に人気があります。

  • 設置には知識と準備が必要
  • ある程度のスペースが求められる
  • 薪の調達や管理が手間になる場合がある
  • 独特の熱の伝わり方で発汗しやすい

遠赤外線ヒーターの特徴

遠赤外線ヒーターは、体の芯から温まる実感が得られるヒーターとして注目されています。

部屋全体を一定の温度で温めつつ、体に直接作用する暖かさが魅力です。

電気ストーブと同様に静音で排気もなく、住宅街の自作サウナにも向いています。

操作方法がシンプルなモデルも多く、メンテナンスが手軽な点も安心です。

自作した自宅サウナを長く楽しむコツ

テントサウナ内の薪ストーブと石床のインテリア

自宅で自作したサウナを長く快適に楽しむためには、日々の使い方やお手入れがとても重要です。

ここでは、サウナ空間を清潔に保ち、よりリラックスできる空間にするためのポイントを解説します。

換気・湿度管理

自作サウナの快適さを保つために、換気と湿度管理は外せない要素です。

サウナは高温多湿になるため、十分な換気ができないとカビや腐敗の原因になります。

定期的に扉や窓を開けて空気を入れ替えることを意識しましょう。

  • ドアや窓を設置して、サウナ使用後はしっかり換気する
  • 湿度計を用意し、適度な湿度(40%〜60%)を保つ
  • 必要に応じて除湿器や換気扇の導入も検討する

湿度が高すぎると木材の劣化が早まるため、サウナ利用後は必ず乾燥させるようにしましょう。

定期的なメンテナンス

自作サウナを長持ちさせるには、定期的なお手入れが欠かせません。

木材部分はカビが発生しやすいので、こまめな点検と清掃を心がけましょう。

メンテナンス内容 頻度の目安 ポイント
床やベンチの拭き掃除 毎回使用後 水分をしっかり拭き取る
換気扇やフィルターの掃除 月1回程度 目詰まりを防いで効率アップ
木材のカビ点検 2週間〜1ヶ月ごと カビが出たら除菌・漂白を行う

また、サウナヒーターやストーブの安全点検も忘れずに行いましょう。

快適に過ごすためのアレンジ例

自宅サウナをさらに楽しむためには、自分好みにアレンジするのもおすすめです。

リラックス効果を高めたり、さまざまな楽しみ方を加えることで、サウナの時間がより特別なものになります。

例えば、照明や香り、音楽などを工夫すると雰囲気が一気に変わります。

  • アロマオイル対応のストーンでロウリュを楽しむ
  • LED間接照明でムードアップ
  • 防水スピーカーで好きな音楽を流す
  • タオルやバスローブを用意してリラックス空間に

季節や気分に応じてアレンジを変えてみると、毎回新しい発見があります。

自宅サウナ自作の魅力と楽しみ方

電気ヒーターに置かれたサウナストーン

自宅サウナを自作することには、多くの魅力があります。

まず、好きな時間にサウナを楽しめるという自由さが魅力です。

市販のサウナに比べて自分の好みに合わせた空間を作りやすいので、デザインやサイズ、温度設定なども思いのままです。

また、自作する過程で家族や友人と一緒にサウナづくりを楽しむことができるのも、自宅サウナならではの体験です。

完成した後は、自分だけのオリジナル空間で心も体もリラックスできます。

趣味としてのものづくりやDIYが好きな方にとっては、そのプロセスにも大きなやりがいがあります。

さらに、コスト面でもメリットが感じられます。

業者に依頼せずに自作することで、材料や装置の選び方次第では予算を抑えながらも満足度の高いサウナを作ることができます。

自宅というプライベートな場所で気兼ねなく汗を流し、日々の疲れを癒す時間は格別です。

家族や友人と一緒に楽しむことで、コミュニケーションの場としても活用できます。

サウナで心身ともにリフレッシュし、自分のライフスタイルに合わせて活用できるのが自宅サウナ自作の大きな魅力です。

安全面にも配慮しながら、自分だけのサウナライフを楽しみましょう。

自宅サウナ